金融マンの海外駐在ティア表|英国駐在員が徹底調査したランキング

ビジネス

はじめに

こんにちは、ロンドン駐在員のしゅーじです。
金融業界にいる人なら、一度は「もし海外駐在に行けるなら、どの都市が一番いいのか?」と考えたことがあると思います。

実は金融業界には、はっきりとは言われませんが**「駐在先の格付け(ティア表)」**のようなものがあります。つまり、「ニューヨークやロンドン帰り」と「ジャカルタ帰り」では、会社の中での評価も転職市場での価値も違う、という現実があるのです。

今回はそのリアルを、同僚や上司から聞いた話も交えながら整理してみました。あくまで一般的な傾向であり、案件の内容によっては逆転もある点を強調しておきますね。

Sランク:ニューヨーク・ロンドン(憧れのトップ都市)

金融マンにとって憧れの場所がニューヨークとロンドンです。ここに駐在できる人は、会社の中で「出世コース」と見なされることが多いです。

ニューヨーク

  • 世界の金融の中心。ウォール街は金融マンの聖地。
  • 投資銀行や証券会社の本社が集まり、巨大な案件が動く。
  • 「ニューヨーク帰り」と名乗れるだけで一目置かれる。

ロンドン

  • ヨーロッパの金融の中心地。銀行・投資会社・保険会社が集中。
  • アジアや中東の案件も扱い、幅広い地域をカバー。
  • 「ロンドン経験者」というだけでブランド力がある。

 Sランクに行ける人は、ほぼ間違いなく「社内のエリート」として扱われます。


Aランク:シンガポール・アメリカ主要都市・欧州の大都市

Sランクに次ぐ人気エリア。ここで経験を積めば十分に「国際派」として評価されます。

シンガポール

  • アジアの金融ハブ。東南アジア全体を統括できる。
  • 外資系金融機関も多く集まり、税制や治安も良く住みやすい。
  • プロジェクトファイナンスやリース業界では特に人気。

アメリカの主要都市(シカゴ・サンフランシスコ・ボストンなど)

  • シカゴ:先物・デリバティブ取引で有名。
  • サンフランシスコ:シリコンバレーに近く、テック関連が強い。
  • ボストン:資産運用や大学関連のビジネスが盛ん。

欧州の大都市(フランクフルト・パリ・チューリッヒなど)

  • フランクフルト:欧州中央銀行があり、金融規制の中心地。
  • パリ:国際会議やインフラ関連で存在感あり。
  • チューリッヒ:保険・資産運用が強い都市。

 Aランクは「Sほどの派手さはないが、確実に国際派キャリアが築ける」場所です。


Bランク:香港・ドバイ・上海(重要だけど評価が分かれる)

金融的には大切な都市ですが、ブランド力では評価が割れるポジションです。

香港

  • かつては「アジアの金融の中心」だったが、中国の影響で地位は低下。
  • それでも修羅場を経験した人材としては一目置かれる。

ドバイ

  • 中東の金融拠点。エネルギー関連や大型プロジェクト案件が豊富。
  • ただし「地域担当」というイメージが強く、評価はやや限定的。

上海

  • 中国市場の最前線。取引規模は大きいが、規制や文化の壁が厚い。
  • キャリアとしては「プラス」になるが、国際的な評価は分かれる。

 Bランクは「金融的に重要だが、キャリアブランド的にはやや弱い」と言えます。


Cランク:ジャカルタ・ムンバイ・バンコク・マニラ(修行ポスト)

生活環境はタフですが、現場での経験は大きな財産になる都市です。

ジャカルタ(インドネシア)

  • 新興国市場で案件は多いが、制度やインフラに課題がある。
  • 駐在員にとっては生活の負担も大きい。

ムンバイ(インド)

  • 巨大な人口市場を相手にした金融取引が中心。
  • 文化や商習慣の違いに適応できるかが試される。

バンコク(タイ)

  • 日本企業が多く、生活は比較的快適。
  • ただしキャリア評価としては「守りの駐在」と見られやすい。

マニラ(フィリピン)

  • 若い人口を背景に案件は増加中。
  • まだ「周辺ポスト」という扱いが強く、評価は限定的。

 Cランクは「ブランド力は弱いが、タフさや現場力を鍛えられる」場です。


案件次第でティアは逆転する

ここで大事なのは、同じ都市でも案件内容で評価が変わることです。

  • インドネシアでの再生可能エネルギー案件
  • フィリピンでのインフラPPP(官民連携プロジェクト)
  • インドでのスタートアップ投資

こうした成長市場の大型案件に関われば、たとえCランク都市でもAランク以上の評価を受けることが可能です。

逆にニューヨークやロンドンであっても、ただ補助的な仕事しかしていなければ「駐在経験あり」以上の意味は持たないでしょう。


時代や業界によっても評価は変わる

ティア表は固定されたものではありません。

  • 香港はかつてはA〜Sに近かったが、政治リスクで低下。
  • ドバイは再エネやインフラ案件の増加で評価上昇中。
  • シンガポールは今後もアジアの金融センターとして安定。

また、業界によっても評価が違うのがポイントです。

  • 銀行や証券 → ニューヨーク・ロンドンが最強。
  • 保険業界 → ロンドン(ロイズ市場)、チューリッヒが強い。


まとめ|大事なのは「どこに行ったか」より「何をしたか」

今回紹介した駐在ティア表をまとめると以下の通りです。

  • Sランク:ニューヨーク・ロンドン(圧倒的ブランド)
  • Aランク:シンガポール・米国大都市・欧州大都市(国際派評価を確立)
  • Bランク:香港・ドバイ・上海(重要だが評価が割れる)
  • Cランク:ジャカルタ・ムンバイ・バンコク・マニラ(修行ポスト。ただしM&A等の戦略案件ならAに跳ね上がることも)

ただし、最後に強調したいのは**「どこに行ったかよりも、そこで何を成し遂げたかが重要」**ということです。

ニューヨーク駐在でも成果を残さなければ意味はありません。逆にジャカルタ駐在でも、インフラの大型案件を成功させればキャリアの評価は大きく跳ね上がります。

金融業界で海外駐在を目指す方は、ティアの現実を理解しながらも「都市名」にこだわらず、「経験の質」を最優先にキャリアを描いてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました